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IoT機器への不審なアクセスはこの5年で8.1倍に、警察庁の犯罪統計資料

警察庁は、2020年の犯罪情勢を分析した「犯罪統計資料(令和2年1~12月分【確定値】)」を公開した。これによると、IoTの普及により攻撃対象が増え、不審なアクセスが目立ってきていることが確認できる。今後のIoT、AIの活用、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進において、サイバーセキュリティ対策を見直す必要が高まっていることがわかる。 公開された資料から、いくつかポイントになるデータを紹介する。

・サイバー犯罪の検挙件数サイバー犯罪の検挙件数

サイバー犯罪の検挙件数は増加を続け、高い水準で推移している。2011年(平成23年)こそ前年と比較して減少しているが、その後は一貫して増えている。2020年(令和2年)は9911件の検挙件数で2019年比は4.1%の増加である。

・サイバー空間における検索行為と見られるアクセス件数

警察庁が検知したサイバー空間における検索行為と見られるアクセス件数は、増加傾向が顕著だ。特に2018年(平成30年)からは急激に増加している。2020年(令和2年)には、1つのセンサーに対する1日当たりの不審なアクセスの件数が6506.4件に上り、2019年比で実に55.2%の増加となった。

・サイバー空間における探索行為等とみられるアクセス件数(宛先ポート別)

サイバー空間における探索行為などが推定されるアクセスは、IoT機器などの通信に利用されているポート(ポート番号1024以上)に対するものの増加が2016年(平成28年)以降顕著であり、2018年(平成30年)からは一段と増加傾向が高まっている。2020年(令和2年)の1つのセンサーに対する1日当たりの不審なアクセスの件数は、2016年からの過去5年で8.1倍の4931.1件(件/日・IPアドレス)に上っている。 犯罪統計資料では、インターネットバンキングにかかる不正送金事犯、SNSに起因する事犯の被害児童数についても公表されている。

【報道発表資料】
令和2年1~12月犯罪統計【確定値】

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