1. HOME
  2. ブログ
  3. セキュリティ関連採用マーケット最新動向

セキュリティ関連採用マーケット最新動向

~リモートワーク普及、サイバー攻撃、個人情報保護法改正~セキュリティ人材のニーズが急増、メーカーなど事業会社にも拡大

プロフェッショナル人材の採用・活躍を支援する株式会社コトラは、セキュリティに関する人材について、2023年までの求人数の調査をもとに、2024年以降の求人情報・動向について分析した。

セキュリティ人材の求人数は、コロナショック以降大幅増加。
 中でも年収1,000万円以上の求人が急増

株式会社コトラにおけるセキュリティ求人 受注数の推移(募集年収別)

リモートワークの普及で、企業のインフラ基盤に関するセキュリティ対策ニーズが急拡大

セキュリティ人材の求人数は、2019年末に起きたコロナショック以降、急激に増加している。

世の中全体でリモートワークの需要が高まり、各企業における企業システムの利用環境とその管理体制に大幅な変化があった。その影響で、企業のインフラ基盤まわりに関係するセキュリティ対策のニーズが急拡大し、全体の求人数が急に伸びたと考えられる。

海外からのサイバー攻撃、ランサムウェア被害なども爆発的に増加。
 セキュリティ人材のニーズが逼迫し、募集年収が高騰

増加するセキュリティ求人の中でも、2021年以降は、年収1,000万円以上の求人が目立つ。

コロナショック以降、膨大になったセキュリティ対応・管理業務に加え、海外からのサイバー攻撃、ランサムウェア被害なども爆発的に増加しており、セキュリティ人材のニーズが逼迫した結果、各企業がこぞって高い年収レンジで募集をし始めている。この状況は2024年以降も、引き続き継続すると思われる。

サイバー攻撃・ランサムウェア被害などの脅威リスクの増加、個人情報保護法改正などにより、事業会社やSIerにも、セキュリティ人材のニーズが広がる

株式会社コトラにおけるセキュリティ求人 受注数の推移(業界別)

2020年以降、事業会社及びSIerにおけるセキュリティ求人が、増加している。

SIerでのセキュリティ求人については、従来は、エントリークラスの求人が多い傾向が見られたが、近年では、ハイクラス限定で採用するといったものも多く見られるようになっている。

また、ここ数年で、高年収帯のセキュリティ求人の数が最も増えたのが、金融機関以外の事業会社である。

サイバー攻撃・ランサムウェア被害などの脅威リスク増加により、ニーズが急激に高まっている。

また2022年4月の個人情報保護法改正を皮切りに、グローバルに展開するメーカーなどを中心にセキュリティ対策・統制の体制構築が急務となっており、メーカーなどの事業会社でセキュリティ求人が急増している。

結果、従来からセキュリティ人材のニーズが高かったコンサル、金融に加え、メーカーなどの事業会社やSIerにも、セキュリティ人材のニーズが広がっている。

今後も、この傾向は当面続くと考えられる。

事業会社、コンサルティングファーム、金融機関における、セキュリティ求人動向 詳細

事業会社
 ~セキュリティ部署立上げにともなう、ハイクラスポジションでの求人が目立つ傾向~

これまでにセキュリティの専任部署がなかった企業などでは、課長〜部長レイヤーでのハイクラスポジションが最近は目立つようになってきている。

サイバーセキュリティから情報セキュリティまで担当する業務の範囲が広く、かつセキュリティ部署立ち上げというリスクもあるが、一方で裁量や権限が持てるような魅力的なポジションも増えてきたのが特徴である。

●コンサルティングファーム
 ~攻めのデジタルリスクマネジメントをコンサルできる人材のニーズが高まる~

コンサルティング領域においても、セキュリティ領域では人材の供給不足という状況が続いている。

コンサルティング業界における人材ニーズは、クライアント企業からのプロジェクトニーズの増減から強く影響を受ける。

直近では、Big4などの外資コンサル各社で全体の採用数にやや落ち着きが見られたが、セキュリティ領域だけは今までどおり最優先で採用活動が継続されている。

また、最近では通常のコーポレートIT(情報システム)部門ではなく、デジタル企画部といったような攻めのAI・DX組織に対するコンサルティングを提供する、デジタルリスク領域におけるコンサルティング求人でも募集が強化されている。

最先端のテーマを追いかけたい方にとって、コンサルティングファームは良い環境になり得るかと思われる。

●金融機関 
 ~安定した増加傾向だが「細分化された求人」「守備範囲が広い求人」に2極化する傾向~

金融機関は、セキュリティ予算・人員規模が特に大きい業界である。金融機関におけるセキュリティ求人は、安定した増加傾向だが、求人は「①細分化された求人」「②守備範囲が広い求人」の2極化する傾向にある。

①細分化された求人

メガバンクや大手損保会社などの求人では、セキュリティ領域の中でも、
・サイバーセキュリティ戦略・CSIRT・SOC・技術対策・セキュリティ製品導入企画・脆弱性診断・ペネトレーションテスト・クラウドセキュリティ・情報セキュリティ・個人情報保護・プライバシー
などの各領域に分けて求人が出されていることもありる。

特に人員規模の大きいセキュリティ組織では、正社員で数十名、グループ内外からの出向者も含めると100名を超える人員規模の企業もあり、そういった企業ではセキュリティ部隊の中でも細かくチームが分かれていることがある。個別のセキュリティ領域に強みを持つ方にとっては、比較的内容が明確な印象を持っていただける求人となる。

②守備範囲が広い求人

逆に、セキュリティ専任の担当者が数名といった組織では、セキュリティの中でも広く対応が求められる求人が多い。

セキュリティ対応の実務、システムリスク・情報セキュリティといった体制構築まわりの企画業務を両軸で担当する求人も少なくなく、幅広いセキュリティ領域を担当したい方にとって魅力的な求人となる。

出典:PRTIMES 『セキュリティ関連採用マーケット最新動向』~リモートワーク普及、サイバー攻撃、個人情報保護法改正~セキュリティ人材のニーズが急増、メーカーなど事業会社にも拡大

関連記事

サイバーセキュリティの課題をテーマ別に紹介中!!