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国税庁装うフィッシングサイトが6倍に増加

BBSS株式会社(以下、BSS)は、毎月収集・分析した詐欺サイトの動向をまとめた「ネット詐欺リポート」の1月度版を公開した。調査では、国税庁を装ったフィッシングサイトが前月と比べて6倍以上に増加したほか、首相官邸を装った投資詐欺サイトの出現も確認された。確定申告シーズンや社会的関心の高まりに便乗する攻撃の拡大が指摘されている。

国税庁を装うフィッシングサイトが急増

1月度の調査では、国税庁を装ったフィッシングサイトが前月と比べて6倍以上に増加した。これらのサイトは「税金が未納です」などの内容を記載したメールやショートメッセージ(SMS)を送信し、偽サイトへ誘導してログイン情報を盗み取る手口が確認されている。

確定申告の時期が近づき、e-Tax利用者が増えるタイミングであることから、特に注意が必要とされる。国税庁の公式サイトでも、国税庁、国税局、税務署がショートメッセージやメールで国税の納付を求めたり差押えを予告したりする案内を送信することはないとして注意喚起が行われている。

不審なメールやSMSに記載されたリンクはクリックせず、公式サイトへ直接アクセスすることが重要であるとしている。

首相官邸を装った投資詐欺サイトも出現

2025年12月から2026年1月にかけて、首相官邸を装った投資詐欺サイトの出現も確認された。これらのサイトでは、首相の映像や発言を悪用し、投資商材の購入を促したり個人情報を入力させたりする手口が用いられている。

この期間の報告件数は多くはないものの、衆院選で首相への注目度が高まる時期に合わせて詐欺サイトがばらまかれた可能性があるという。実際に首相官邸からも偽サイトに関する注意喚起が出されており、警戒が必要とされている。

フィッシングサイトのブランドランキング

1月度のフィッシングサイトのブランドランキングでは、国税庁が最も多く確認され1位となった。また、7位には任天堂がランクインしている。

特に1月から2月にかけては、任天堂やPlayStationを装ったフィッシングサイトの増加が確認されており、ゲーム関連サービスを利用するユーザーにも注意が必要とされている。

官公庁を装うフィッシングの構成比が上昇

カテゴリ別構成比では、官公庁を装うフィッシングサイトの割合が上昇した。これは国税庁のフィッシングサイト増加が主な要因とされる。

一方、証券系フィッシングサイトの減少により、同カテゴリの構成比は低下した。

フィッシング詐欺を防ぐためのポイント

リポートでは、フィッシング詐欺被害を防ぐための対策としていくつかのポイントを挙げている。

まず、メールやSMSで送られてきたURLが正規のものかを確認することが重要である。リンクを直接クリックするのではなく、事前に登録したブックマークやウェブ検索から公式サイトへアクセスすることが推奨されている。

また、個人情報やクレジットカード番号の入力を求めるメールやSMSには特に注意が必要とされる。クレジットカード会社などがメールやSMSで個人情報を問い合わせることはないため、入力ページへ誘導するメッセージには警戒が必要である。

さらに、複数のサービスで同じログインIDやパスワードを使い回している場合、1つの情報漏えいが他のサービスの不正利用につながる可能性があるため、サービスごとに異なる認証情報を設定することが推奨されている。

セキュリティソフトやネット詐欺対策ソフトを導入することで、不審なサイトへのアクセス時に警告を受け取ることもできるとしている。

詐欺サイトを無料で診断できるサービス

不審なサイトの安全性を確認する手段として、無料サービス「詐欺サイトチェッカー」の利用も紹介されている。このサービスはネット詐欺対策ソフト「みやブル」や官公庁などから収集したブラックリスト情報を基に、対象サイトが詐欺サイトとして報告されているかを判定する。

ユーザーはURLを入力することで、そのサイトがネット詐欺サイトとして報告されているかを確認できる。

詐欺サイトチェッカーURL:https://checker.miyabull.jp/

社会的イベントに便乗する詐欺の傾向

早稲田大学 理工学術院 森 達哉 教授は、国税庁のフィッシングサイトが10月度以降、前月比で4か月連続で増加している点に注目している。10月度には前月比7倍、11月度には48倍、12月度には5倍、そして1月度には6倍と増加が続いているという。

この推移から、攻撃者が確定申告シーズンに向けて数か月前から段階的にキャンペーンを拡大している可能性があると指摘している。確定申告に伴うe-Tax利用が本格化する2月から3月にかけて、フィッシング攻撃のピークとなる可能性があるとして警戒を呼び掛けている。

また、首相官邸を装う投資詐欺サイトについては、社会的関心が高まるタイミングを狙った攻撃の典型例であると分析している。著名人の映像や発言を悪用した投資詐欺は以前から存在していたが、国家機関の権威を利用して信頼性を装う点が特徴的であるとしている。

同教授は、春の新生活、証券口座開設、旅行シーズン、国勢調査、マイナンバー関連手続き、年末商戦など、社会的イベントや関心事に便乗する攻撃が過去1年間で確認されていると説明する。2月以降は確定申告に関連するフィッシングの増加に加え、年度末の引っ越しシーズンに便乗したインフラ関連サービスの詐欺も想定されるとして注意を呼び掛けている。

出典:PRTimes 1月度ネット詐欺リポート 国税庁のフィッシングサイトが6倍に増加 首相官邸の投資詐欺サイトも登場