1. HOME
  2. ブログ
  3. イノベーションとリスクの相関:世界のITリーダーは技術革新に伴うセキュリティを懸念

イノベーションとリスクの相関:世界のITリーダーは技術革新に伴うセキュリティを懸念

生成AIをはじめとする新たなテクノロジーの台頭でイノベーションの時代が到来、先進的な技術を安全に推進するためにネットワークの進化を促進

HPE Aruba Networkingは世界21カ国のITリーダー2,100名へのアンケート調査から得た回答をもとに、イノベーションとリスクの相互作用について考察した結果を発表した。調査結果は、イノベーションをより安全に促進するにあたって、ITリーダーとネットワークが果たすべき役割についても明らかにしている。

全調査対象国平均で64%(日本:70%)がサイバーセキュリティへの懸念が革新的なテクノロジーへの投資意欲に悪影響を及ぼしていると考えている。この結果は、91%(日本:95%)が新興のテクノロジーを危険視しているか、すでに侵害を経験したことを認めていることを鑑みると、当然の結果と考えることができる。しかし、89%(日本:89%)がイノベーションを成功させるためには高度な変革が必要であると回答しており、ITリーダーが事業の変革に貢献する生成AIのような革新的なテクノロジーを導入するにあたってのサポートを必要としていると解釈することができる。

イノベーションの高まり

ITリーダーの大多数全調査対象国平均:95%(、日本:93%)が、今後1年間に新たな収益源を確保するためにはデジタル化が極めて重要であると回答している。実際に、IT部門に加え広範な事業部門が業務のイノベーションを促進する新しいテクノロジーの導入を推進している。イノベーションを促進するにあたって、企業は新興テクノロジーに注目しており、5G(全調査対象国平均:91%、日本:89%)、AIと機械学習(ML)ソリューション(全調査対象国平均:89%、日本:89%)、IoTとスマートセンサー(全調査対象国平均:88%、日本:85%)をすでに導入しているか、導入を計画している。

しかしながら、自社を革新的な企業と評価するITリーダーは45%(日本:29%)にとどまり、セキュアであるとの評価は、懸念すべき44%(日本:33%)にとどまっている。

増大するリスクへの対応

テクノロジーに対する要求に対して、管理のすべてを担うITチームの能力にギャップがあることも明らかになっている。全調査対象国平均でITリーダーの66%(日本:71%)が最新の技術やデジタル需要に対応する能力に不安を抱いており、55%(日本:53%)はITチームがすでに限界に達していると回答している。

このようなテクノロジー利用の増加とリソースの不足、そしてリモートワーク、ハイブリッドクラウド、データセンターの分散といった多岐にわたるトレンドが相まって、企業はこれまで以上に大きなリスクに直面している。

HPE Aruba Networkingのマーケティング担当バイスプレジデントであるスコット・カルツィア(Scott Calzia)は次のように述べている。
「ビジネスニーズは進化し、それに対応するために新しいテクノロジーを導入するチームも増えています。しかし、新たなテクノロジーの台頭を支えるセキュリティ対策も合わせて進化することが求められます。ITチームはAIネットワーキングを導入することで、手間のかかる管理作業を軽減し、組み込みのセキュリティ対策を提供することで、関係者の効率向上をサポートできるようになり、セキュリティ戦略を促進できることに気づく必要があります」。

ネットワークが果たす役割

ビジネス変革におけるネットワークの役割、特にネットワークとセキュリティおよびイノベーションの関連性についての認識が高まっていることを本調査が示している。実際、全調査対象国平均でITリーダーの64%(日本:54%)が効果的なサイバーセキュリティ対策をネットワークがサポートできると考えており、61%(日本:60%)はネットワークがイノベーションの最大化をサポートできると考えている。そして、ITリーダーはこのことを踏まえた投資を実施していることがネットワークベースのセキュリティソリューションへの投資動向への回答で明らかになっている。SSE(セキュリティサービスエッジ)または同様のedge-to-cloudセキュリティ(全調査対象国平均:89%、日本:80%)、ポリシーベースのネットワークアクセス制御(全調査対象国平均:88%、日本:76%)、SASE(Secure Access Service Edge)セキュリティ(全調査対象国平均:87%、日本:87%)などのネットワークベースのセキュリティソリューションの導入を推進し始めている。

しかし、これらの投資とその効果を結びつけるにあたっては支援が必要とされていることも明らかになっている。現在のネットワークが柔軟な企業セキュリティを実現またはサポートできると考えているITリーダーはわずか47%(日本:41%)にすぎず、新興テクノロジーのサポートにおけるネットワークの役割を理解しているITリーダーはさらに少ない(全調査対象国平均37%、日本:24%)。

カルツィアは次のように結論付けている。
「イノベーションへのプレッシャーが緩和されることはありませんが、IT リーダーはリスクの難問を克服するセキュアで合理的な方法を見つける必要があります。そのためには、統一された SASE (SSE + SD-WAN) アプローチによって、異種のネットワークテクノロジーをすべて統合し、安全なイノベーションをサポートできるネットワークを真に実現する必要があります。ハイブリッドワークの普及を考えると、ゼロトラスト原則の採用を含む強力なネットワークセキュリティ基盤は、SASE、SSE、NACへの投資の指針となる良い出発点です」。

■調査概要

  • 調査期間: 2023年2月~3月
  • 調査機関: Sapio Research社(調査委託先)
  • 調査対象: 世界21カ国の2,100名のITリーダーのうち、3カ国以上で事業を展開する500人以上の従業員を擁する企業。対象国は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、サウジアラビア/UAE、シンガポール、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、英国/アイルランド、米国
  • 調査方法: インターネット
  • 調査の詳細: https://www.arubanetworks.com/ja/resource/tap-into-the-network-advantage-ebook/

出典:PRTimes イノベーションとリスクの相関:世界のITリーダーは技術革新に伴うセキュリティを懸念–アンケート調査結果

関連記事

サイバーセキュリティの課題をテーマ別に紹介中!!