政府機関および公共サービスを狙うサイバー攻撃が40%増加
BlackBerry、最新の四半期版「グローバル脅威インテリジェンスレポート」を公開。防御コントロール回避を目的とした脅威アクターの戦術の多様化が明らかに
日本は総攻撃数および重要インフラへの攻撃数で3位となり、政府機関および公共サービスへの攻撃数でもアジア太平洋地域で上位に
BlackBerry Japan 株式会社(以下BlackBerry)は、最新の四半期版「グローバル脅威インテリジェンスレポート < https://www.blackberry.com/ja/jp/solutions/threat-intelligence/2023/threat-intelligence-report-august > 」を発表した。この最新版レポートでは、2023年3月から5月の調査対象期間における世界中の政府機関および公共サービス部門を標的としたサイバー攻撃が40%増加したとともに、BlackBerryのAI駆動型サイバーセキュリティソリューションが同期間中に計5万5000件の個別の攻撃を阻止したことを明らかにしている。
本レポートの報告期間中、政府機関および公共サービスへの攻撃は世界的に急増し、前四半期との比較において40%の増加が確認されている。政府機関および公共サービスを狙うサイバー攻撃数では、米国に次いでアジア太平洋(APAC)地域で多くの攻撃を受けたことが明らかになり、オーストラリア、韓国と並び日本は最も標的とされた国の1つであることが明らかになった。また、AI駆動型サイバーセキュリティソリューションのパイオニアであるBlackBerryは重要なインフラに対する攻撃を25,000回以上阻止し、このセクターでの攻撃数では、日本が米国とインドに次ぐ3位にランクインしている。
BlackBerryの脅威リサーチ&インテリジェンス担当バイスプレジデントであるIsmael Valenzuelaは、次のように述べている。
「不運にも、政府機関および公共交通機関、電気、水道、教育機関、非営利組織などの公共サービスは、サイバー犯罪者やその他の脅威アクターにとって格好のターゲットとなっています。こうした組織を狙う脅威アクターは、攻撃を通じて最大限の破壊的影響をもたらそうとしており、かつ、多くの場合抵抗に遭うことはほぼありません。標的にされた組織は、限られたリソースとサイバー防御プログラムの未熟さによって、国家関与の攻撃およびサイバー犯罪者による攻撃という二方向の脅威に対する防御に苦慮しています。組織は今、実用的なサイバーインテリジェンスの活用をかつてなく必要としています。それにより、社会が繫栄するために欠かせない重要なサービス、制度、信頼を守りつつ、セキュリティ戦略を正しい方向に導き、強化することが可能になります」。
最新版の「グローバル脅威インテリジェンスレポート」で明らかにされた、重要な点は以下の通り。
- 1分当たりのサイバー攻撃数が13%増加: 過去90日間にわたり、BlackBerryは150万件を超える攻撃を阻止した。脅威アクターは新たなマルウェアを1分当たり平均1.7件展開しており、この数値は前回の四半期版レポートにおける1分当たり平均1.5件から13%の増加を示した。これにより、攻撃者が防御コントロール回避のためにツールを多様化させている状況が浮き彫りになっている。
- 医療業界と金融サービス業界が最も多く標的に: 医療業界には価値の高いデータと重要サービスとが集約されており、サイバー犯罪者にとって多くの利益をもたらすターゲットとなっている。BlackBerryは過去90日間に、医療業界全体で10万9922件以上の攻撃を阻止した。ランサムウェア集団は情報窃取型マルウェアを用い、これらの業界の組織を継続的に標的としている。そのためこの最新版レポートでは、患者データおよび重要な医療サービスの提供に対する保護の重要性を強調している。
- モバイルマルウェアが急増: 各種金融サービス機関は、スマートフォンを中心としたコモディティ型マルウェア、ランサムウェア攻撃、そしてデジタルバンキングサービスの普及を狙うモバイルバンキング型マルウェアの拡大などによる持続的な脅威に直面している。最新版レポートでは、オンラインバンキングを主流とする認識を脅威アクターが悪用している状況を踏まえた金融業界におけるセキュリティ課題について考察している。
詳細は、最新版「グローバル脅威インテリジェンスレポート」をBlackBerry.com < https://www.blackberry.com/ja/jp/solutions/threat-intelligence/2023/threat-intelligence-report-august > よりダウンロードしてご確認してほしい。
出典:PRTimes BlackBerry、最新の四半期版「グローバル脅威インテリジェンスレポート」を公開、政府機関および公共サービスを狙うサイバー攻撃が40%増加