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総務省 青少年のインターネット・リテラシー指標

総務省は、青少年のインターネット・リテラシーに関する実態調査を実施し、結果概要を「2023年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」として取りまとめ、公表した。

1 経緯・内容

総務省では、青少年のインターネット・リテラシー向上のための前提として、特にインターネット上の危険・脅威に対応するための能力とその現状等を可視化するため、2011年度にこれらの能力を可視化するテスト(※)を指標として開発し、2012年度より毎年、高等学校1年生を対象に、青少年のインターネット・リテラシーを測るテストと、インターネット等の利用状況に関するアンケートを実施してきた。
2023年度は75校・13,108名を対象に、テスト及びアンケートを実施した上、この結果を集計・分析し、「2023年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」として別紙のとおり取りまとめた。

 ※:「青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標」
 =ILAS(Internet Literacy Assessment indicator for Students)。
 リテラシーの中でも、特に、インターネット上の危険・脅威への対応能力やモラルに配慮しつつ、的確な情報を判断するために必要な能力を、大分類(3つ)、中分類(7つ)に整理し、多肢選択式問題を作成。数値化することにより、各能力を可視化した。

〔青少年に必要なリスク対応能力の分類〕
1.【違法有害情報リスク】
 1a.【違法情報リスク】違法コンテンツの問題を理解し、適切に対処できる。
 1b.【有害情報リスク】有害コンテンツの問題を理解し、適切に対処できる。
2.【不適正利用リスク】
 2a.【不適切接触リスク】情報を読み取り、適切にコミュニケーションができる。
 2b.【不適正取引リスク】電子商取引の問題を理解し、適切に対処できる。
 2c.【不適切利用リスク】利用料金や時間の浪費に配慮して利用できる。
3.【プライバシー・セキュリティリスク】
 3a.【プライバシーリスク】プライバシ一保護を図り利用できる。
 3b.【セキュリティリスク】適切なセキュリティ対策を講じて利用できる。

2 2023年度の調査結果概要

○ テスト結果の概要は以下のとおり。
・全体の正答率は71.4%。(前年度正答率:71.1%)
・リスクの大分類別の正答率については、「3.プライバシー・セキュリティリスク」に対応する問の正答率(68.8%)が、その他のリスクに対応する問に比べてやや低い結果に。
・リスクの中分類別の正答率については、「2c.不適切利用リスク」に対応する問の正答率(80.7%)が最も高く「2b.不適正取引リスク」に対応する問の正答率(59.6%)が最も低い結果となった。

○ また、アンケート結果の概要は以下のとおり。
・スマートフォンやSNSを利用する際の家庭でのルールがある者の正答率は、家庭でのルールがない者に比べ3.5%高く、また、フィルタリング等を利用している者の正答率は、それらを利用していない者に比べ2.0%高い結果となった。
偽・誤情報(フェイクニュース)や生成AIに関する危険や注意点、対応策については、「学校の先生」から教わったことがあるとの回答が最も多く、それぞれ全体の54.1%(偽・誤情報)、26.7%(生成AI)であった。
偽・誤情報(フェイクニュース)に遭遇した際の対応について、最も多かった回答は、「他の人やメディアではどのように言われているか、反論している人はいるか等、「他ではどう言われているか」をチェックした」(49.6%)であり、次いで、「その情報源がどこから・いつ発信されたか、根拠となるモノが今もあるか等、「情報源」をチェックした」(43.9%)であった。
・ICT機器を安心・安全に利用するに当たって必要な能力について、「インターネット、テレビ、新聞等を活用した自主学習で学んだ」と回答した者の正答率(75.8%)は、全体の正答率よりも4%以上高い結果となった。
 
○ その他詳細については、別紙から確認が可能である。

出典:総務省 2023年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果の公表

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