日本の自動車産業が直面する課題と今後の展望

トレンドマイクロ株式会社の子会社で、自動車向けサイバーセキュリティ分野のリーディングカンパニーであるVicOne株式会社は、日本の自動車業界における最新のサイバーセキュリティの脅威と動向をまとめた「VicOne 2024日本 自動車サイバーセキュリティレポート」を公開した。

「VicOne 2024年 日本 自動車サイバーセキュリティレポート」について

～自動車サイバーセキュリティの現状・今後の必須知識を解説～

　本レポートは、日本の自動車産業におけるサイバーセキュリティの現状に焦点を当て、VicOneの取り組みおよび社内調査結果、サイバーセキュリティ事象や業界レポートの分析、専門家の意見など、多角的な観点でまとめている。サイバーセキュリティの研究・開発に従事され、国家プロジェクトにも参画されている横浜国立大学大学院環境情報研究院の吉岡克成教授から以下のようにコメントをしている。

「脅威アクターは自動車産業の価値を認識し、その活動をますます活発化させている。このような状況下で、広範かつ正確に脅威の動向を把握し、脆弱性の発見や悪用の監視を行い、これらの情報を共有することが、適切なサイバーセキュリティ対策の実施に不可欠といえる。」

現時点では、日本の自動車に対する大規模なサイバー攻撃は限定的だが、自動車盗難の増加や世界的なランサムウェアの脅威など、自動車産業を取り巻くセキュリティリスクは高まり続けている。本レポートでは、サプライチェーンや、自動車エコシステムにおける具体的な攻撃経路について深く掘り下げ、今後の脅威動向についても論じている。

　その他にも業界を代表する有識者として、名古屋大学 大学院情報学研究科附属組込みシステム研究センター 倉地亮特任准教授、デロイトトーマツサイバー合同会社 インダストリー事業部 シニアマネジャー 片山泰輔様からも本レポートに対する期待や意義についてコメントを頂いた。

～「VicOne 2024年 日本自動車サイバーセキュリティレポート」公開リンク～

https://vicone.com/jp/reports/automotive-cybersecurity-report-1h-2024

～レポートの構成～

１．概論:サイバーセキュリティと自動車

なぜ自動車にサイバーセキュリティが必要なのか/VicOneの役割/継続的な脆弱性発見と研究の重要性/サイバーセキュリティ戦略の指針になるよう方法論を設計/サイバー攻撃による被害額の算定について

２．脅威の現状に関する最新の分析

自動車業界におけるサイバーセキュリティの最新動向/自動車業界におけるランサムウェアの蔓延/サイバー攻撃がもたらす経済的損失/注目を集めたセキュリティインシデントおよびニュース

３．セキュリティの最新動向

自動車関連システムにおける脆弱性/自動車サイバーセキュリティの事例調査/サイバー犯罪アンダーラウンド市場/自動車サイバーセキュリティの規制基準

４．リスク対応の推奨事項

５．今後の脅威動向予測

自動車サイバーセキュリティの今後の脅威動向

◆レポートで解説した自動車サイバーセキュリティの現状の主なポイント

•日本は、アジア地域において確認・報告されたサイバー攻撃の件数が最も多い国

•自動車業界全体を通じて、報告されるサイバー攻撃が増加

など

◆レポートで解説した今後の予測に関する事項

•新技術の導入によるサイバー脅威の増加：AIを活用したチャットボット、車内決済システム、IVIシステムにおいて高度なユーザーインターフェースを実現する高機能インフォテインメントなどの導入により、新たなセキュリティ上の懸念が発生

•EV・スマートインフラ利用拡大に伴うリスクの増加：電気自動車（EV）と充電スタンドの普及に伴い、これらの設備の脆弱性が狙われる可能性が増加

•AI技術がもたらす脅威：車両へのAI技術の導入により、AIデータの不正操作や、精巧な偽装を用いた詐欺的攻撃などの新たな脅威が出現

など

出典：PRTimes ～日本の自動車サイバーセキュリティの課題、解決策を掲示～「VicOne 2024年 日本 自動車サイバーセキュリティレポート」-日本の自動車産業が直面する課題と今後の展望-