日本セキュリティ大賞2025、13組織を表彰:セキュリティを「攻め」の経営戦略へ
日本セキュリティ大賞2025:日本全体のセキュリティレベル向上を目指す
一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会セキュリティ部会は、日本全体のセキュリティレベル向上を目的として「日本セキュリティ大賞2025 サミット&アワード」を開催した。このアワードでは、優れたセキュリティガバナンスや人材育成、先進的な対策を実践する組織が表彰された。当日の基調講演や受賞者によるパネルディスカッションの全セッションは、2025年11月20日(木)から12月19日(金)までアーカイブ配信されている。

全13組の受賞者が示す未来のセキュリティ戦略
厳正な審査を通過し、4部門13組の組織が受賞した。それぞれの取り組みは、現代および未来のセキュリティ戦略を考える上で重要な示唆を与えている。
1. セキュリティ運用支援部門:多組織を支える革新的なサービス
他社のセキュリティ強化に貢献する優れたサービスや事例が評価された。
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【大賞】NTTテクノクロス株式会社
- タイトル:「企業の“あらゆる特権”リスクゼロへの道筋」

- タイトル:「企業の“あらゆる特権”リスクゼロへの道筋」
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【優秀賞】セキュリティの信用評価プラットフォーム「Assured」
- タイトル:「Assured」が実現する、社会全体のセキュリティ水準向上とサプライチェーンリスク対策への貢献

- タイトル:「Assured」が実現する、社会全体のセキュリティ水準向上とサプライチェーンリスク対策への貢献
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【優秀賞】Pipeline株式会社
- タイトル:「RiskSensor 日本全体のサイバーセキュリティ強化を実現するEASMプラットフォーム」

- タイトル:「RiskSensor 日本全体のサイバーセキュリティ強化を実現するEASMプラットフォーム」
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【奨励賞】脆弱性管理クラウド「yamory」

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【奨励賞】S&J株式会社

2. セキュリティ人材育成部門:未来を担う「人」を育てる
セキュリティ人材の育成と組織全体の意識向上に貢献する先進的な取り組みが評価された。
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【大賞】東京電機大学 国際化サイバーセキュリティ学特別コース(CySec)
- タイトル:「実践・共創・継続的学びを重視した高度サイバーセキュリティ人材育成の取り組み」

- タイトル:「実践・共創・継続的学びを重視した高度サイバーセキュリティ人材育成の取り組み」
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【優秀賞】香川大学サイバー防犯ボランティアSETOKU
- タイトル:「産学官連携による実践的なサイバーセキュリティ教育プログラムの構築と展開」

- タイトル:「産学官連携による実践的なサイバーセキュリティ教育プログラムの構築と展開」
3. セキュリティ対策・運用部門(行政機関):市民と向き合うDX推進
優れたセキュリティ対策運用を実現している行政機関が評価された。
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【大賞】神奈川県横須賀市
- タイトル:「お悩み相談チャットボット “ニャンぺい”の公開実験」

- タイトル:「お悩み相談チャットボット “ニャンぺい”の公開実験」
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【優秀賞】広島県大崎上島町
- タイトル:「自治体のクラウドシフトとゼロトラスト」

- タイトル:「自治体のクラウドシフトとゼロトラスト」
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【奨励賞】舞鶴市

4. セキュリティ対策・運用部門(民間企業):ビジネス成長を支えるセキュリティ
優れたセキュリティ対策運用を実現している民間企業が評価された。
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【大賞】ライフネット生命保険株式会社
- タイトル:「『全員主役』のセキュリティへ 〜全部門参加型CSIRTが起こす組織変革〜」

- タイトル:「『全員主役』のセキュリティへ 〜全部門参加型CSIRTが起こす組織変革〜」
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【優秀賞】太田油脂株式会社
- タイトル:「多角化リスク対応 ~三大リスク対応からDX推進、人材育成、地域貢献までを包括的に行う中小企業モデルへ~」

- タイトル:「多角化リスク対応 ~三大リスク対応からDX推進、人材育成、地域貢献までを包括的に行う中小企業モデルへ~」
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【奨励賞】パーソルホールディングス株式会社

主催者コメント:セキュリティ投資をビジネス成長へ
一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会の代表理事である森戸 裕一氏は、授賞式において「『日本セキュリティ大賞』は、セキュリティ投資を、民間企業においてはビジネスの成長に、自治体においては住民の安心感にいかに繋げていくか、という視点を重視しています」と述べた。このメッセージは、セキュリティが単なるコストではなく、企業価値向上や社会貢献に繋がる戦略的な投資であるという認識を強調している。

まとめ:未来のセキュリティを「攻め」の視点で捉える
「日本セキュリティ大賞2025」は、日本のセキュリティレベル向上に貢献する貴重な知見が集結したイベントであった。受賞組織の先進的な取り組みは、セキュリティを「守り」のコストではなく、未来を切り拓く「攻め」の武器として捉え、積極的に投資し活用することの重要性を示唆する。各組織は、これらの事例を参考に自身のセキュリティ戦略を見直すことが可能である。
