総務省、メール認証強化でBIMI導入
― なりすましメール対策としてシンボルマークをアイコン表示 ―
2025年11月14日、総務省は、同省が発信する公式メールにおいてBIMI(Brand Indicators for Message Identification)を導入したと発表した。
これにより、BIMI対応のメールサービスで受信した際、送信元に認証済みの総務省シンボルマークのアイコンが表示されるようになる。

■ なりすましメール対策を強化
今回の取り組みは、官公庁をかたるフィッシングメールが急増している現状を受けたなりすまし防止策の一環で、
メール受信者は、差出人欄の横に表示される認証済みのマークを確認することで、本物の総務省から送られたメールであることを一目で判断できる。
■ BIMIとは
BIMI(Brand Indicators for Message Identification)は、DMARC認証(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)を前提とするメール送信者認証の国際標準。
ブランドの正当性が検証された送信元にのみ、登録された公式ロゴを表示できる仕組みである。
これにより、利用者は視覚的に“信頼できる送信元”を判断でき、フィッシング被害の抑止効果が期待される。
■ 行政ドメインの信頼回復へ
ここ数年、官公庁や自治体を装ったメールによるマルウェア感染・詐取被害が相次いでいる。
総務省のBIMI導入は、国としての「送信ドメイン認証強化」の象徴的な一歩であり、
他省庁・自治体・独立行政法人への波及も期待される。
■ 編集後記
官公庁からのメールに“公式マーク”が表示される――。
これは単なる見た目の変化ではなく、信頼を可視化するための技術的インフラの整備である。
総務省のBIMI導入は、国民にとっても「本物の情報を見極める時代」への第一歩といえる。
