セキュリティ機能を実装する半導体開発に向けて
「経済安全保障への対応 ~次世代半導体開発への期待~」をリリース
一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会(以下:SIOTP協議会)は、省庁および産業界の連携による次世代半導体開発・製造強化の動きを受けて、経済産業保障において必要となるセキュリティ機能を実装する半導体開発への期待をまとめた考察「経済安全保障への対応 ~次世代半導体開発への期待~」をリリースした。
SIOTP協議会は、一貫して「重要物資の安定的供給」の中でも中心となる半導体について「量」の確保だけではなく、「質」の議論も必要ではないかとの問題提起をしてきた。
国内外の基幹インフラをターゲットにされたサイバー攻撃に対応するためには、セキュリティ要件が実装されている半導体の開発や製造が必要となることが必須であり、そのためにも「機能や質」にも目を向けるべきだと考えるべきとの主張である。
そして、2022年11月11日経済産業省より、次世代半導体の設計・製造基盤確立に向けた取組みとして、次世代半導体研究のための新しい研究開発組織である「技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)」を年内に立ち上げることが公表された。さらには、次世代半導体の将来の製造基盤の確立に向けた研究開発プロジェクトの採択先をRapidus株式会社とすることもあわせて発表された。
そこで、SIOTP協議会では、「日本で製造されるIoTデバイスも、グローバルなサプライチェーンに組み込まれ、世界中で流通・利用されるが、この動きは、国際協調において議論され、様々な国際標準として具体的に示されていることは周知の通りである。これは設計製造の段階から脆弱性を排除し、セキュリティ機能を実装した、安全な形で出荷するセキュリティバイデザインの実現でもあり、さらには運用から廃棄にいたるまでのIoT機器のライフサイクル全体の安全性を保障することにも繋がると考えられる」とし、改めて提言書をリリースするに至った。
SIOTP協議会では、この動きを踏まえてより一層の安心安全なIoT社会の構築に尽力していくとしている。
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